Q1. なごみLABOのベリーAと普通のベリーAの共通点と違いは何ですか?

【共通点】

低農薬のぶどう

なごみ農園のベリーAは「すべて」低農薬のベリーAです。一般に流通している(慣行栽培)のベリーAの1/3〜1/6程度しか使っていません。

選別されていないぶどう

以前なごみ農園では、農協の出荷の品質基準などを参考に、ぶどうを「選別」して階級(贈答用、家庭用、加工用)をつけて販売していましたが、2008年頃から、すべてのベリーAについて、そういうことはしないことにしました。


【相違点】

農薬「ジベレリン」不使用のぶどう

なごみ農園のベリーAにも使用している農薬の中に「ジベレリン」という人工のホルモン剤(植物成長促進剤)があるのですが、「なごみLABOのベリーA」はそれも使用することなく栽培したぶどうです。

「ジベレリン」について

慣行栽培(地域での一般的な栽培方法)では、「ジベレリン」は2回使用されます(「ジベ処理」と呼ばれています)。1回目は、無核化(種なし化)を目的としてぶどうの花がつぼみの時に、2回目は、肥大化(粒を大きく)を目的として実が小豆大ぐらいになってからです。また、「ジベレリン」使用の効果はもうひとつあって、使用すると熟期が早まります。このことを利用して出荷が一時期に集中しないようにする、という意図もあります。

「ジベレリン」の農薬としての使用方法は、ジベレリンの水溶液に、房を直接つけ込む、あるいは器具で直接噴霧します。

本来、受粉しないと結実しないのが植物の自然です。しかし、花が咲く時期に天候が不順だったりすると、自然なままでは十分に結実しないこともあり、このことが「想定しているぶどうの形にならない」、また「収量が安定しない」原因となります。ジベ処理をすると「受粉することなく実が大きく」なりますので、そういったことを回避できるというわけです。

そういった理由で、ぶどう栽培には「ジベ処理」は欠かせないというのが、一般の農家、ぶどう産業の常識となっていますし、また、現時点で「ジベレリン」が危険な農薬であるという情報もありません(もちろん正しい使用の範囲内で)。

袋詰めしないぶどう

通常はぶどうを一房ずつ形を整え、出荷時には袋詰めしているのですが、「なごみLABOのベリーA」は房の整形を最小限にし、出荷時の袋詰めもいたしません。出荷用の段ボールに入るだけ(房を切り分けてすき間に入れるなどして)しっかり詰め込んでお送りします。



なごみLABOは、ぶどうをどのように栽培するか、またどのように販売するかということは、とても重要なことだと思っています。そうでなければわざわざ低農薬を目指したり、上記のような違いを設定したりなど思いつくはずもないでしょう。誤解の無いように書きますが、私たちは農薬は無条件ですべて危険だという科学的な根拠を一切持っていませんし、そういうことを主張したいという意図は全くありません。

ただ、農薬というのは使わないに越したことはないですし、使わなくてもちゃんとぶどうはできますから、あとは生産者、消費者双方が「ぶどう」に対する固定観念をなくしていって、みんながぶどうを、ベリーAを、もっと自由に、楽しく、おいしく食べることができればそれでいいと思っています。「なごみLABOのベリーA」にはそういうメッセージが込められています。
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